ゲシュタルトのビボログ

日々アホなことを繰り返しているので備忘録つけることにした…

第40回「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」読んでみた…感想

あ、どうも、ヒャルです

 

 

※この記事の無断転載等を禁止します

 

 

「知ってはいけない

 隠された日本支配の構造」

(矢部宏治著・講談社現代新書)

 読んでみた…

 

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かなりの衝撃を受けた 

この1冊を読んで、

俺は何も知らなかったんだ、ということを思い知らされた

 

何かがおかしいとは薄々思っていた。

第二次大戦が終わり、21世紀になってしばらくたつ今日もなお、

米軍に実効支配されていたとは!

 

不都合な真実、とはまさにこのことだ

鳩山首相(当時)の不可解な辞任劇もすべて納得いった

なぜこのことが公になっていないのか?

もしかして、俺だけが知らなくて他の人には周知の事実だったのか?

 

以下、感銘を受けた3点について言及する

 

 

 

1.横田空域の話

東京から西の広大な空域では米軍による飛行制限がかかっていて、

好きな高度で飛行機は飛べない、ということである

 

「そんなバカな話あるかぁぁぁ???」

とも思ったが、実はめちゃくちゃ心当たりがあった

 

自分は羽田から飛行機に乗る機会が多かったのだが、

「その飛び方がどうもおかしい」と前々から思っていた

どうしてこんなに旋回しなくてはならないのか?

そして、離陸後、乗客が騒ぎ出すぐらいな急角度になったりする飛行

普通に考えれば、どうしてこんな斜め(体感的には45°ぐらい)な、

飛び方をしなければならないのだろうか、

こんな飛び方をしていると墜落してしまうんじゃないのか?

  

地面に対して鋭角で離陸すれば、

そのままスムーズに浮力を得られるのに、

どういうわけか鈍角で飛んでいくわけである

機首の角度が高ければ高いほど浮力を失い失速、墜落の危険性がある

実際には落ちないだろう、とは思っていてもけっこう怖いものである

 

その理由がこの空域によるものだということがよくわかった

 

 

 

2.最高裁判決をも捻じ曲げる米軍の権力 

たしか、高校の時、公民の授業だったと思うがその時に聞いた

「高度な政治的問題」ということがずっと気になっていた。

 

砂川事件

最高裁が1審の伊達判決を破棄し、

米軍が駐留する正当性を認めた判決としてお馴染みである

 

そこで出てきた「高度な政治的問題」という言葉

一体「高度な政治的問題」とは何ぞや?

 

法律関係にはカースト制度のようなヒエラルキーがあり、

基本的な順序は、憲法→条約→法律→条例→命令・下命

とかの順番で上下関係あったと思う。

 

たしか、憲法は自身の条文の中でも

「国家の最高法規」と謳っていた

もちろん、この点について教師からは納得がいく説明はなかった 

 

その後、法学部に進んだが、

結局、法治国家であるはずなのに

なぜその「高度な政治的問題」という言葉がまかり通るのか、

ということは全くわからなかった。

 

俺は憲法のゼミナール科目を取っていたのに

とんだお笑い草である!

このことは教授に聞いてもよくわからなかったと記憶している

 

当時、今よりもっとおつむが弱かったので、

世の中の常識もほとんど分かっていなかったのだが…

 

まー、世の中の大人はたいてい嘘つきで、

結局、憲法だって所詮はお決まりの「お題目」

ということで俺の中では決着していた。

 

とにかく法学部で学んだことは、

最高裁ってやつは全く碌な判決を出さない、ということだ

まー、地裁、高裁が事実審なのに対して、最高裁は法律審だから、

当然っちゃあ、当然なのかもしれないが…

 

とにかく、それからの俺は、

国民審査ですべての裁判官に✖をつけていた

 

米軍の圧力に屈して判決を捻じ曲げる集団

そんな判決を出している裁判所の判決に

一体何の説得力があるというのか? 

「最高法規」であるとその文言で規定している憲法を真っ向から否定…

早期に解体した方がいいんじゃないのか?

 

そこにきてこの本の登場である

この本では、日本が第二次大戦で負けてから東西冷戦に巻き込まれ、

そのゴタゴタの中で時の政府と米軍との間で「密約」として、

軍事協定を結んだ、ということが詳述されている

結局、その後、その「密約」は解消されることなく現在に至っているのである

 

「なるほど、そういうことだったのか…」

今まで疑問だったことが全て腑に落ちた

 

さらに、驚くべきことは、

日本国内では殆どの人が知らない(気にかけていないのかもしれない…)

この「密約」という事実が

公文書としてネット上で公開されているということだ

 

 

 

 

3.自衛隊の指揮権は米軍にある

つーか、その気になれば米軍は日本のどこにでも基地を作れるらしい

そして、日本人がどれだけ騒ごうが、

米軍の軍事演習は無くならない

なぜなら、そういう協定が結ばれているから

 

今現在、沖縄を中心としてオスプレイの問題が起こっているが、

数年後、本土でもオスプレイによる軍事演習が始まるようだ

この米軍との協定を何とかしない限り、

いずれ、首都だろうがどこだろうが

オスプレイが落ちてくることになる

 

ちなみに、有事の際には米軍が自衛隊と一緒に戦うもんだと、

思っている人が多いかもしれないが、

実際のところ集団的自衛権ではないらしい

自衛隊の存在は米軍を守るためにある

それも、公開されている米国の公文書を見てみればわかる

 

 

 

自衛隊が自国を守る軍隊だと仮定した場合、

仮想敵国は中国かロシアになるはずだが、

数年前のデータになるが自衛隊は約15万。

一方、中国人民解放軍は800万以上だという…

万一、戦争になったら結果は火を見るよりも明らかだろう

このことも、ずっと以前から疑問だった

 

 

 

 

≪まとめ≫

憲法と米軍との協定の間には明らかに乖離がある

安倍内閣はこの乖離を、

「協定を無くす」ということではなく、

憲法を改悪する」ということで是正しようとしている

 

野党は安倍政権のスキャンダルを暴くので必死

1年以上やっていると思うが、

それが一体何の国益になるのか全く理解できない

そして、政治家やマスコミがこのことに全く言及しないのはなぜなのだろうか?

 

この本の著者である矢部先生は、

「この状況が嫌だということを米軍にはっきり伝え、

粘り強く交渉していくことが必要である」と言っているが、

日米合同委員会に参加している官僚はガッツリ米軍派になっているから、

ここから崩していくのは難しいだろう。

(官僚は米軍に服従しないと出世できない構造になっていると思われる)

 

この状況をどうやったら是正できるのかが全くわからない…

まー、なるようにしかならないってことか…

 

知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)

知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)