ゲシュタルトのビボログ

日々アホなことを繰り返しているので備忘録つけることにした…

第69回「名誉の殺人」読んだ… 信じられないぐらい悲惨なスーパー村社会…

あ、どうも。ヒャルです。

 

 

 

※この記事の無断転載等を禁止します

 

 

 

「名誉の殺人」

(アイシェ・ヨナル/朝日新聞出版/2013年)

読んだ…

 

 

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≪あらすじ≫ 

「あらすじ」というべきものではないかもしれないが、

著者の「名誉の殺人」によって殺された女性を、

取材した数々のドキュメントが、オムニバス形式になっている。

 

 

 

 

≪感想≫

この本を読んだきっかけは、

たまたまテレビを見ていたら、東大生が出ていて、

最近感銘を受けた本を紹介するコーナーで、

この本が紹介されていたので、読んでみただけの話。

 

 

日本にも「村社会」とか「処女願望」という言葉があるが、

これは超やばいなー。

まさか、平均1日1人「名誉の殺人」で死んでいる人がいるとは…

 

俺は「男と女は同じ人間ではあっても全く違う存在ではある」

とは思って常日頃生活してはいるが、

そんなに、女の純潔とか貞操とかって重要なものなのだろうか?

男は何人の女と性行為をしても何の問題もないが、女は許されない…

うーん、ヨクワカラナイ

 

率直に言って、

同じ人間に生まれて「名誉の殺人」が行われる地域に、

生まれなくてラッキーでしたね、その他の人々

という感想なのかなー

 

「名誉の殺人」が行われる地域では、

女は相手を選ぶこともできない。

認められた相手以外と恋愛もできない。

まさに、奴隷とか家畜以下の存在、と言ってもいいぐらいな扱い

 

とにかく、女は貞操を守らなければならないが、

まだ貞操を破って殺されるのなら納得できる余地もあるが、

挙句の果てに、周辺住民から出た、

不貞の風評から「名誉の殺人」が起こることもある。

しかも、司法解剖の結果

「その不貞の風評が間違いだった」なんて話も出てくるし、

全く救いようのない話。

 

「宮崎をどげんかせんといかん!」

とかは思わないけど、ホントにこれは悲惨。

 

「伝統」とか「習慣」

とにかく人は過去に囚われる。

未来は変化していくものなのに、

殆どの人間は後ろを見て進んでいる。

 

こういった情報を発信する、ということは非常に重要だと思うし、

著者のやっている活動はとても意義あることだと思う。

イスラムの聖職者も「名誉の殺人」があることを知っているが、

全く誰も止はしない、ということだし、

著者もこの活動をするときに周囲から止められた、という記述があった。

 

だが、ナニゴトにおいても大きな変化というのは、

小さい変化の積み重ねによって生じる。

これを知る人が増えていけば何かが変わっていくかもしれない。

 

世の中の風習を変えるというのはかなり難しい。

大河を堰き止めようと思ってもできないのと似ている。

こんなことはもちろん皆さんご存知で俺がここで言うほどのことではないが

  

 

 

 

終わり